2つよりで歴史は進む ー相対性の威力

日々思うこと


今日も主日礼拝をやってきました。
最近はコロナウイルスの影響もあってみんなで集まらずおうちで礼拝をしてます。

聖書 伝道の書4章9〜12節にはこのようにあります。
「ふたりはひとりにまさる。またふたりが一緒に寝れば暖かである。三つよりの綱はたやすくは切れない」
つまり何事もひとりでやろうとせずに、二人で助け合いながらやった時に苦しい時もうまくいくということです。

そんな説教の中で牧師先生が御言葉の中で
「この世界は相対性の世界だ 万物は対で存在する」
と話され、そのように私たちも対で、つまりはペアで存在するから二人でやった時にうまくいくのだと話されました。

物理学の世界にはペアで現れるモノがたくさんあります。例えば
正電荷と負電荷、N極とS極。
電場と磁場。
陽子と中性子。
エネルギーと運動量。
その中でも「相対性」という言葉を体現した理論が有名な相対性理論です。
この「相対性」というのは慣性系(等速度で運動する系)同士の間の相対性を指しています。
例えば地面に立っている人と定速で飛ぶ飛行機に乗っている人の間にある関係を考えているのです。
またNewton力学では二人の慣性系の空間の相対性だけを考えますが、相対性理論では二人の慣性系の時間と空間の相対性を考えます。
時間と空間、これもまた物理学の中に現れる重要なペアなのです。

このような「ふたり」の慣性系、「時間と空間」の相対性を理論化した相対性理論は科学の世界に強力な結論を次々ともたらします。
1.まずは時間と空間という今まで別の概念として扱ってきたモノが相対性理論では「時空」という一つの実体に統一されました。
2.そして相対性理論は時空に「因果律」を与え、過去と未来は自由に行き来できないということがわかりました(タイムマシンが実現可能かという議論につながります)。
3.さらに力学と電磁気学という2つの大きな学問が相対性理論として1つに統一されます。
4.相対性理論は数学的にはLorentz群という群で説明されますが、このLorentz群の各表現は素粒子の性質を分類しています。
つまり、素粒子を理解するためには相対性理論が必要不可欠なのです。
5.量子力学と相対性理論を合体させるとこの世界には物質と「反物質」があるということがわかります(物質にもペアがあった!)。
相対性理論が科学界にもたらした衝撃はこれだけにとどまりませんが、
確かに今までの常識をまさに覆して新しい科学を生み出すようになるきっかけを相対性理論は作ったのです。

こうやってみてみると相対性で創造されたものたちが一つになった時に大きく歴史が進んだのだとわかります。
そしてそのように私たちも二人で助け合いながら万事やってこそ成功するのだ、と。
物理の理論だけ「そうなんだー」と思うのではなく、そのように自分たちも生きているのだと考えることがとても大切なことだと思います。

投稿者プロフィール

素粒子兄弟
素粒子兄弟
東北大で素粒子物理学を研究しています。
物理学を「面白い学問」で終わらせないこと、そこから「人生のなかで核心となる精神」を学んで生きることが僕の哲学です。

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東北大で素粒子物理学を研究しています。 物理学を「面白い学問」で終わらせないこと、そこから「人生のなかで核心となる精神」を学んで生きることが僕の哲学です。

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